議会報告 No36-2

西条の「水を守る」「水を生かす」 特集② (平成21年3月末日に於ける経過報告)

今後の県の取り組みの姿勢確認

この見直しに当たって、平成21年1月13日に加戸知事並びに和氣公営企業管理者が、記者会見し表明した要点は次の通りです。

(県のホームページに掲載されている)

交錯して難しくなっているこの問題を解きほぐす。

 西条地区工業用水道事業の水利用が、当初計画と比べ大幅に需要が伸びないために経営赤字の問題が、大きな課題として横たわっていましたが、平成17年12月に県議会の水資源特別委員会から「黒瀬ダムにおける西条工水の有効活用についての提言」が出され、「当面需要が見込まれない量の積極的な有効活用を図ること」とされ、「その活用により経営改善を図るべき」とされました。

《暗には水不足に悩む松山市のためにもなるのではないか。松山分水で西条工水が活用できれば、経営資金獲得ともなり、一挙両得では無いか。との思いが見え隠れし、これを受けて松山市も動き出した。この事業目的を逸脱した方向の検討が、混乱の最大要因である。:明比所見》

余剰水の活用や加茂川流水(地下水)の保全など、まだまだ課題は多いが、知事と公営企業管理局から問題整理の方向が示された、冷静に誠実に考えましょう。

☆松山分水は別問題・・水の課題は松山市の問題。県が工水とからめ誤解を生んだ。

経営資金のためになればと、西条市民の水を守りたい気持ちを逆撫でしたことを知事反省。

 本来的に別物であるはずの「松山分水」と「西条工水の経営改善」が一体となってしまった。
松山分水によって数十億のお金が入ってくれば、急場しのぎにはなるとの感覚はあったが、そのことを強調する結果、「松山分水でこの西条工水問題を解決しようとしている」と言う形での受け止め方、あるいは、西条市民の水を守りたいと言う気持ちを逆撫でしたことになって、問題をこじらせる結果になったことを反省している。

 松山分水とは「松山市民がいかに西条市民の理解を得て、黒瀬ダムで開発された水の一部を利用させてもらうか」という松山市の課題であり、西条工水の経営不振の“付回し”のため行うものではありません。
仮に今、松山分水の話が成立したとしても、県に金が入ってくるのは、後年度の話で、現時点での西条工水の資金不足に対応できる問題ではありません。

☆工業用水道経営は公営企業管理局が責任を持つ・・地元市に負担はかけない。

 この事業は、古くからの本県第2次産業の中心地域における発展のため、多大な地域の犠牲を払いながら、県と市が協力して造り上げた経済振興に不可欠な産業インフラです。
 しかし契約給水量が、計画給水量の4分の1程度にとどまり、企業債の償還に多額の不足を生じている。
 経営改善のため、契約給水量を増やすには企業誘致の必要性があるが、大量の水を消費する企業誘致は、企業の立地状況や水のリサイクル技術の向上を考えると難しく現実的ではない。
 約2年半前から、西条市・新居浜市に経理の内実も開示して協議をお願いをしてきたが、打開策が見出せていなかった。
 事業主体として事業の経営責任は県にあり、危機的状況にある県の財政状況から、これ以上県の支援も出来ないとの知事の決断の元、自力で改善策を実施する他選択の余地は無く、この改善計画となった。

☆値上げはしない・・景気が後退する中、経済の振興は県の政策の柱

 世界的な金融危機により、景気は急速な後退局面に入っており、県内経済の振興に当たる県が採るべき改善策ではないので給水料金は据え置く。富郷ダムの工業用水はトン50円であり、県内バランスから見ても値上げも不自然では無いとは思うが、現下の景況の中で採るべき産業政策ではない。
  また、今でも必要以上の水を使っていただいている企業もあり、値上げすることにより、契約水量を減らすと言うことになれば、“虻蜂取らず”ともなりかねない。

☆ダムの余剰貯留権(141,580トン/日)の活用は今後の課題。・・皆で考えよう

前述の通り、工業用水としては今後約1万トン/日の余裕が確保され、更に余裕のある水は、河川維持用水として地下水の保全や(西条市全体の飲料水の確保)、生態系を保全する環境対策、農業用水の確保などとして保全と活用が必要です。さらに余裕があるかなど今後みんなで大切に生かすことを考えましょう。