オリンピック4年後は東京だ!(2016/9/1)

「リオデジャネイロ」(ブラジル)オリンピック
日本選手若手も熟練者も大活躍!

 暑い夏が過ぎつつある。今年も30度を超える猛暑日が7・8月では殆どの日であった。
夏は何といっても甲子園での全国高校野球選手権大会が熱く燃える。愛媛県からは松山聖陵高校が初出場だったが、北海高校に2-1で敗れ、初戦で敗退だった。最近の愛媛県勢の甲子園での戦績は振るわないが、国体でも優勝を目指して頑張っているのに、野球にも強化の方策を取り組むべきだろう。
 21日の決勝戦は「作新学院」と「北海」の戦い、作新学院7-1で54年ぶり2度目の優勝を果たした。両校の最後までの健闘をたたえたい。

 また、今年はオリンピックの開催年で、リオデジャネイロ(ブラジル)でなんだかんだと心配されながらも立派に開催終了した。日本選手の活躍は素晴らしく、史上最高の41個のメダル獲得数となった。
 水泳や柔道でも卓球でも体操でも陸上でも、科学的の研究練習を重ねた若手が大活躍、また経験を積んだベテランもしっかり若手と負けないようにリードして、団体戦でも成果を上げた。
 4年後には東京開催となるのだが、愛媛国体が来年開催され開催地の面目もかけて、最高の成績を上げるべく取り組んでいるように、日本選手のメダルラッシュを期待する。

 これまでも東京開催の取り組みで、いろいろ問題が露呈し、先の東京都知事選挙でも、莫大な予算を要する取り組みであるだけに、議論が多いが施設や環境整備にも時間を要する問題だ、着実に進めなければならない。
やってみれば大きな成果や、容が財産となって残るのだ。

災害を未然に防ぐ努力をしておこう

 さて、この夏は30度を超える真夏日が連日続いた。しかも36度37度と言う日が連日であった。幸い6・7月に雨があったために渇水とならなかったことが救いであった。これから台風シーズンともなるのだが、集中豪雨でがけ崩れ・河川の氾濫など心配が尽きない。未然に防ぐ工事に意を用いなければならない。身近なところで危険性を感じるのはそこに住む人が一番気にしていることだろうから積極的に、危険個所を減ずために行政に投げかけをしておいてほしい。
また避難場所も必ず確認しておこう。

9月県議会補正予算でも、経済対策や安全・安心対策を!

 愛媛と海外を直結する航空路線として、現在韓国ソウル(アシアナ航空)便と、中国上海(東方航空)の2路線があるのだが、世界的経済低迷もあり搭乗率の低迷が続いており、9月27日で韓国便アシアナ航空は路線の休止をすると発表している。

 これまでも一時休止の措置が、取られたこともあるのだが、可能な県の助成をつぎ込んだり、旅行商品を組み立てインバウンド・アウトバウンドの確保と増加に取り組んできたところだ。地方の活性化に経済交流も観光資源の活用も、今後ますます必要なことだ。行政のみならずみんなで生き残りの道を探ってゆかなければならない。補助金ばかりを頼りにするには限界もあろう、また次々要求を膨らませられる可能性もある、お互いの努力を携えあえる関係が大事だろう。

 国も経済対策を重点に取り組まれる方針を出されているが、地方まで及んでいない景気回復感を実感できるよう、事業量の確保と切れ目ない予算の執行で、公共が景気を支えられることがいま必要だろう。それが安心・安全につながる事であり、県議会でも大いに論議したいとこだ。

 私的なことだが8月11日「山の日」に石鎚山に登ったのだが、下山中転んで負傷、愛媛のヘリが動けないため、高知県の消防ヘリで救助いただいた。幸い骨折も脳内出血もなく、軽症だったのだが、ヘリコプターの重要性を体感した。来年2月から愛媛ではドクタ―ヘリも運航開始するが、1日も早い運航が待たれる。

 まだまだ暑い日が続きますが、ご自愛の上お過ごしください。

中游のこころで難局を乗り切る

月刊『致知」2016.9月号【巻頭の言葉】より引用  ウシオ電機会長 牛尾治朗

『世界に衝撃を与えたイギリスのEU離脱』

 イギリスがEU離脱を選択しました。東西冷戦が終結して以来、融和の方向へと歩んできた世界に大きな衝撃が走りました。
 ベルリンの壁崩壊の翌年、1990年に開催されたヒューストン・サミットでは、これからの世界では、人権を尊重する民主主義、国境を越えて経済が自由に行き来する市場経済が大事であり、武力によって国境を侵してはならないこと、さらに環境問題の重要性について議論がなされました。

 このうち環境問題に限っては、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)を通じ各国が協調して取り組んでいるものの、人権に関してはいまだに尊重されていない国があり、武力の脅威は2001年9.・11同時多発テロを皮切りに各地に広がっており、中国の台頭で世界は再び東西対決の様相を呈してきています。
 そして国境を自由に行き来する市場経済に関しては、先駆者であるEUが様々な危機を乗り越え懸命に維持してきたにもかかわらず、遂にイギリスの離脱という事態に至ってしまったのです。

 私は、EUの原型であるEECの発足後の1962年に、日本生産性本部の海外視察団の一員として35日間にわたって現地をつぶさに見てきました。EECの発足に際しては、話し合いの最終局面でも6カ国の足並みが揃わず、時計の針を止めて2日間にわたる議論を続けた末に合意に至り、世界初のコモン・マーケット(共同市場)が立ち上げられたという話には大変感銘を受けました。 

 私は創設メンバーの高い志と情熱に直に触れ、グローバル化によって開ける世界の新しい可能性に大きな期待を寄せていただけに、この度のイギリスのEU離脱には一層大きな衝撃を受けたのです。

『大河の真ん中を悠々と進む』

 この難しい局面で日本は何を為すべきでしょうか。
 私は改めて大事だと実感しているのが、安岡正篤先生から教わった「中游」という言葉です。中游とは川の流れの真ん中にいて、悠々と流されてゆく状況をいいます。
 中国にこんな戯れ詩があります。
「 中游中游 不安帯頭 運動来了 随大流 」
これは「真ん中だ 真ん中だ 先頭などに立ってはいけない ことがはじまったら 大きな流れに随いなさい」
という意味だそうです。しかしそれは「長いものに巻かれろ」とは若干違うのだと思います。

 時によっては、先頭に立たず、後方にも落ちず、潮流とともに流れることも大切なのです。
 ヨーロッパにおける民主主義と市場経済の歴史は日本より遥かに長く、私たちは彼らから謙虚に学ぶ姿勢を崩すべきではありません。しかしそれは、彼らの言うことを鵜呑みにし、盲目的に追随することは違います。今後の彼らの言動をしっかりと見つめ、大勢の流れに乗りながら悠然と対応する事が肝心なのです。

 今年の終盤にはアメリカ大統領選挙が行われ、世界の動向も徐々に明らかになっていくことでしょう。しばらくは中游のこころをもって今後の趨勢をしっかり見極め、悠然と進んでいかなければなりません。

しばらくは中游(ちゅうゆう)のこころをもって今後の趨勢をしっかり見極め、悠然と進んでゆかなければなりません。