穏やかな春よ来い(2017/3/1)

騒々しい事が多くて残念

 もう2月も過ぎてしまった。毎日のテレビニュースで相も変わらずアメリカのトランプ大統領の発言、東京都の豊洲問題やオリンピックへの取り組みの問題が、取り上げられ進んでいるのか、戻っているのかがよくわからない状況だ。

 そんなところへ北朝鮮の「金正男」氏のマレーシア・プアラルンプールでのニュース、国会では安倍総理の昭恵夫人が名誉学長にされていた学校法人へ、大阪豊中で国有地の破格の値下げによる払下げ問題、などなど騒々しい限りの事柄があまりにも多くて、何が正当でかくあるべきとの道筋が見えない状況だ。
 今年は酉年ゆえにバタバタと騒がしいものなのだろうかと思ったりする。

 2月議会で2月27日自民党会派を代表して「代表質問」をさせて戴き、①愛媛での待望の「愛媛国体・えひめ大会」の開催の成功に向けての取り組み ②「サイクリングアイランド四国」の実現で自転車新文化と観光活性化を ③四国新幹線の導入機運の更なる醸成を ④原子力防災対策の更なる充実・強化を ⑤「愛顔の子育て応援事業」を含む少子化対策の更なる充実を ⑥えひめ版DMOで観光戦略の充実を ⑦農業の担い手確保にもっとJAと連携を ⑧「とべ動物園」の更なる魅力向上の在り方は ⑨県立新浜病院の建て替え整備計画について知事の見解と取り組み方針を示してもらいました。
 愛媛の活力と県民生活向上のための実需の創出を目指して、オールえひめで取り組んでまいります。

明るい愛媛を西条を! もう春です

  なにより、「愛媛国体・えひめ大会」は9月30日の総合開会式を皮切りとして、10月いっぱい全国から約80万人の入込客を見込んでいますが、えひめの魅力発信につながるよう、みんなで「おせったい」心を発揮して、愛媛に迎えようではありませんか。
 明るい明日の愛媛を築くために、何かの形で県民の総参加を呼びかけるものです。  
 西条市議会選挙も30人の新しい選良によりスタートしました。玉井市長とともに「わくわく西条」を築くため、新しい風をみんなで起こしながら、取り組みましょう。大きな心の目を開き、手を結んで!

去年今年貫く棒の如きもの

月刊『致知」2017.3月号【巻頭の言葉】より引用  牛尾 治朗(ウシオ電機会長)

『変化を求めるアメリカ混沌とする世界』

 8年前にオバマ氏が大統領に就任した時、私はアメリカ民主主義の奥の深さを実感し、大きな感動を覚えたものです。

 私がアメリカに留学したのはもう半世紀も前のことですが、当時は黒人に対する差別が実にあからさまで、白人の利用するバスには乗車できず、レストランでも入り口近くにしか座れませんでした。
国民の意識に深く染み付いた差別意識を目の当たりにしていただけに、黒人大統領なんてあり得ないと思っていたころ、アメリカ国民は黒人であるオバマ氏を選んだのです。

 このように国民の思いをダイナミックに反映してきたアメリカが、この度の大統領選挙では、歯に衣着せぬ物言いでアメリカ第一主義を訴えるドナルド・トランプ氏を大統領に選び、8年前をも上回る衝撃を世界にもたらしました。
アメリカが変わろうとする意思を示したことで、世界情勢は一層混沌としたものになり、各国はこの状況にいかに処するべきかを懸命に模索しているところです。

『難しい時期には思考の三原則に立ち返る』

 前回、当欄でも記したように、日本は明治維新から70年で敗戦を向迎え、そこから奇しくも同じ70年という月日を経て、この歴史的な大転換期に直面しています。

 最初の70年はイギリスから大いに学んで近代化に大成功を収めました。また戦後の70年も、西側の盟主アメリカに学んで奇跡ともいえる復興と経済成長を果たしました。

 そして今、イギリスはEUからの脱退を決断し、アメリカは新政権の元で、大きく変わろうとしています。お手本としてきた両国が未知の領域に足を踏み入れようとする中、日本もこれからの70年をいかに歩んで行くべきか、しっかり見極めなければなりません。
 
 こうした難しい時期には、やはり安岡正篤先生が説かれた「思考の三原則」に立ち返ることが大事だと思います。

第一、  目先に捉われないで、出来るだけ長い目で見ること。
第二、  物事の一面に捉われないで、出来るだけ多面的に、出来れば全面的に見ること。
第三、  何事によらず枝葉末節に捉われず、根本的に考える。

 安倍総理は他国に先駆けてトランプ氏との面会を実現し、日米の良好な関係を今後も堅持していく姿勢を強力にアピールしました。日本の有力企業も、アメリカ人雇用創出に繋がる大規模投資を相次いで発表し、これを後押ししています。いずれも混沌の中に一つの拠り所を見出そうとする前向きな働きかけであり、私は大いに評価したいと思います。

    去年(こぞ)今年貫く棒の如きもの 

高浜虚子のこの名句が、この頃しきりに頭をよぎります。
 
 次なる70年へのスタートとなるこの節目の時に、時代の趨勢をしっかりと見極め、変化に機敏かつ柔軟に対応しつつも、国として何を貫いていくべきか。虚子の句を反芻しつつ考えていかなければなりません。