20日も早い梅雨入り!(2021/6/1)
ワクチンの接種でコロナ騒動の鎮静化を図ろう!
異常気象で新たな混乱や危機に襲われないよう、早め早めの対策を考えて、予防に取り組んでおこう。皆でこの難局を乗り切ろう!
今年は例年より20日も早く梅雨入りが発表された。
田畑では作物の収穫に農家の方々は大わらわで、計画が相当くるっているようだ。愛媛県は「裸麦」の生産量が日本一だが、丁度五月晴れのさらっとした天候の中で、刈り取りをされるものなのだが、私の住む周りの田んぼでは梅雨の雨で芯が倒れ、穂が垂れて刈り取りにも難儀をしている。
さらに雨が続けば発芽の心配も起こるだろう。いずれにせよ収量・品質は例年に比べ落ちることは容易に想定される状況だ。ほかにも長雨・異常気象で、農作物の不作が心配されるとこであり、さらに自然災害なども非常に心配される。
昨年来、コロナウイルス騒動がいまだ収束せず、あらゆる活動が予想外に変化を来しているところだが、さらに気候の変動で予想外のことが起こる可能性がある。気候変動での災害は、これまでもいろいろな経験もあることだから、一定の備えを予報に中止ながら、事前に取り組んでおこう。そして最小限に収まるように気を付けておこう。予防は空振りと成るほうが良いので腹を立てないで!
ところでワクチンの接種が何よりコロナの鎮静化の効果を発揮するものと、先進例でも公表されている。世界的にワクチンの確保騒動もあるが、日本は人口比での感染者割合でいえば少ないので、ワクチン確保量が遅れている。やはりオリンピック開催なども見据えると、1日も早くワクチン接種を進めなければならない。
政府も医療関係者も総力を挙げて、接種を進めるよう取り組んでいるところだが、一部でそんなことができるものかと批判を浴びせ、汗を流している皆さんの士気にも影響するように、足を引っ張る非国民的な言動をとる人(組織・マスコミ)がいる。残念でならない。
愛媛からの発信で「シトラスリボン」運動(コロナに起因する差別や偏見をなくそうとの運動)の輪が広がり、私も賛同して運動しているのだが、残念でならない。みんなで知恵を絞り、ワクチン接種が1日も早く行き渡るよう協力しよう。
ただ、私も接種券が届いたが、申し込みに至るのに難題が色々あることは確かだ。高齢者にとって、まず接種券の文字が小さく読みづらい。コールセンターやウェブでの申し込みなどと、形仮名語で聞きなれない言葉で書かれている。
一人暮らしや、身体が不自由な人にとっては、理解や行動に結ぶには非常に難がある。
こんなに面倒で手がかかるのなら止めとこう!との気持ちとなり、しかし何とかしなければとの使命感で悶々とストレスをためることになる。もっと優しい国や社会であってほしいものだと痛感もする。
2020東京オリンピック・パラリンピックの開催で、世界から安心して来てもらえ、信頼できる国、「日本」の士気を示そう?
いよいよオリンピック・パラリンピックの開催も準備の最終段階に来た。国内世論では開催に反対が50%を超えているのになぜ開催するのか?と、準備に携わっている組織や関係者に、厳しい声を浴びせ、選手の選考会も兼ねたプレ大会も開かれているのだが、選手にも非難の声を浴びせるなど、心さみしい状況が表れている。
オリンピックが商業的だとの批判も加えて、損得を引き合いにも開催の是非論が扱われているのだが、本来のオリンピック精神を本旨として取り組まれたいものだ。私たちの日常の生活の中でもスポーツは、心身ともの健康、ルールに基づく社会人のフェア精神、連帯感の醸成などなど、これまで培われ育まれ、平和な社会を築き守る役目と使命を果たしている。この基本を守ろう。
コロナ騒動がまだ収束していないものの、実施の方法・要領については検討すべき問題が残されてはいようが、実施は決定されていることであり、色々な課題を乗り越え、是非みんなで歴史あるオリンピック精神による大会の実行で、世界中に元気と希望を与えてほしいと私は願っている。
青の美しさ
月刊『致知」2021.6月号【巻頭の言葉】より引用
アサヒビール社友 福地茂雄
『私が選んだ名画』
好きな絵を問われて私が一番に挙げるのは、東山魁夷画伯の作品です。そこには「青」に包まれた静寂があります。
いささか古い話ですが、二〇〇四年の春まだ浅い頃、日本経済新聞社主催の「東山魁夷展-ひとすじの道-」が横浜美術館で開催されました。それに先立って日本経済新聞社より、展示会作品から一点を選んで感想を寄せてほしいとの依頼を受けました。
私が迷うことなく選んだのが「曙」でした。この作品は、春の京洛、比叡山の山容を描いたものです。
絵画の構図は、単純なほど難しいといいます。すべてを色彩と遠近で表現しなければならないからです。
しかし東山画伯の「曙」は、五層に連なる山々の表情が、「青」を基調とする絶妙な配色によって見事な立体感を持って描かれており、カンバスから澄んだ山の空気や鳥のさえずりまで伝わってくる心持ちがするのです。
後日、私の感想をご覧になった画伯の奥様から、思いがけず丁寧なお礼状と『東山魁夷全集』が贈られてきたことは、感激の極みでした。思い出の品として、いまも自宅の書棚に大切に飾っています。
『東山魁夷の作品から伝わってくるもの』
東山魁夷画伯は一九〇八年、横浜に生まれました。家族との相次ぐ死別や過酷な戦争体験を乗り越えて画業に邁進し、数々の傑作を生み出してきた日本画の巨匠です。
私が東山画伯の作品から受ける印象は、何といっても「青」という色彩の美しさ、そして画面全体から醸し出される静寂、静謐な佇まいです。
東山画伯の手にかかると、木枯らし舞う厳しい冬の自然も、暖かい静穏の世界へと一変し、寒色系の「青」からほのぼのとした温もりが伝わってくるから不思議です。
画伯の「曙」を見て、私は改めて青の多彩さを感じました。五つの稜線が重なるだけの極めて簡潔な構図でありながら、それぞれの稜線が織り成す「青」は、もはや、「群青」「紺青」「紺碧」「緑青」といった色彩を表現する言葉では伝え切れない美しさを持っています。
一番奥の稜線の向こうに広がる曙の空の色と二番目の稜線に見え隠れする桜の色と思われる白い色。それらが全体としては寒色系の画面にほのかな温かさを添えています。
『企業は人なり、書も画も人なり』
「曙」という作品の印象を、旧知の北原龍太郎画伯に尋ねたことがあります。北原画伯は、JR渋谷駅に「ハチ公ファミリー」の壁画を遺したことでも知られる一流画家です。氏は、「企業は人なり、書も画も人なりです。東山画伯の作品には、画伯の温厚、誠実なお人柄が表れています。」と語られました。芸術はすべからくその人の人柄を表していると私も思います。
日本人は「青」が好きです。「青春」「青年」「青空」「青葉」—「青」は希望と若さを象徴する色です。
かつて人類初の有人宇宙飛行を行ったガガーリンは、「地球は青かった」という印象深い名言を残しました。「青」という色には、人の心に深く訴えかけるものがあるのかもしれません。
私たち日本人は、限りなく青い空の下で、周囲を青い海に囲まれた日本という素晴らしい国に生を享けています。私たちは、この青という美しい色を念頭に、清らかで澄み切った心の有り様を、いつまでも変わらず大切にし続けていきたいものです。
私たちは、この青という美しい色を念頭に、清らかで澄み切った心の有り様を、いつまでも変わらず大切にし続けていきたいものです。