この国の進路は?参議院議員選挙で決まる。(2010/7/1)
この国の民主主義制度の成熟度が問われる大事な選挙だ。
7月11日は選挙投票日。1人1人の責任ある意志を投じよう。
「ワールドカップサッカー大会」も、日本チームは一丸となって、ベスト16に勝ち残り善戦、日本中を感動させ沸かせてくれた。
スポーツ界の話題としてはもう1つ、相撲界で野球賭博に手を染め、闇世界の資金とのつながりで、残念ながらファンを裏切る行為が発覚、暗い影を落としている。
今月の重大関心事項は、何と言っても6月24日に告示された参議院議員の選挙の結果だろう。国の根幹を司る国会議員の選挙だ。みんなで真剣に取り組もう。
昨年夏の衆議院議員の選挙で、民主党が300議席をこえる絶対多数の与党として政権をとっているが、参議院では過半数にまだ至らず、社民党と国民新党を加えて連立政権を組んだが、沖縄の基地問題への取り組みの対応問題を主に、今では社民党は連立を離脱したので、参議院では過半数がギリギリの状態であり、政権運営が極めて不安定な状況で、衆議院で強行しても法案が参議院でなかなか通り難い牽制力も働いている。
自民党政権のときにも自民党では単独過半数を取れないので、公明党と連立政権を組んでいた。
この選挙結果によれば、民主党は連立の組み換えをしなければならなくなるだろう。上手く単独過半数を獲得すれば、民主党の独壇場となるわけで、国民新党に気を使うことも無くなり、連立は解消されるだろう。
本来、参議院は良識の府として政党政治に染まらない議員の活動が求められていたのであるが、最近は全く政党政治で衆議院のコピーをまわしているような状況で、良識からかけ離れた状況にある。
ここにも民主主義制度の成熟度の在りようが問われよう。加えて比例区の候補者選定に当たっては、知名度が優先され、いきおいタレントが担がれ、まるで人気投票のような扱いと言っても過言でない状態で、およそ政治を真剣に考えているようにも思えない状況だ。タレント出身で大成している政治家は1割もいない。殆どが政治のことを国家のために働きも活躍も無く去っていってしまっている。
国民に示したマニュフェストも選挙目当てでしかなかったかのごとく、実行されず、国民にはだまされたとの無力感さえ生じて、政治(政治家)に対する信頼感は深まるばかりだ。
だが、逃げるわけには行かない国民自身の責任で、この国を築かなければならないのだ。
今こそ、堕落した政治状況を、国民1人1人の手でただしてゆかなければならない。今回の選挙はそのチャンスだ。
政権政党の暴走を止め、健全な民主主義を確立するためにも、単独で過半数を取る状況を作ることだけは絶対に止め、ねじれても良い正常なけん制機能がはたらく参議院にしなければならない。
月刊誌からの引用の言葉は今月はお休みします。