春は駆け足で!(2015/3/1)

毎年のことながら伊予路の春はお椿さんが過ぎて・・。
と言われているが、本当に季節の巡りは正直ですね!
選挙準備にも大わらわです。

 今年は統一地方選挙の年です。県議会選挙は、来月4月3日告示12日投票の日程である。
昨年は11月に愛媛県知事選挙、12月には衆議院の解散総選挙と思わぬ選挙日程がもり、自分の選挙準備ができないままに年越しとなり、バタバタと準備はしてもう3月となった。
西条市選挙区は定員が4名であるが、現職3名に市議会議員を辞して2名、さらに以前にも出馬経験のある若い女性の新人、計6名の選挙戦となる見込みだ。

 梅が咲き、やがて桜も咲くことになるのだろうが、ゆっくり花を楽しむ間も、気持ちの余裕もなくなりそうで、気をもむばかりだ。
 西条の選挙の有りようも合併後一体感の醸成で融和の中で、戦うべきだが何か地域対立をむき出してくるような感じがしないでもなく、残念な気もする。

 私は選挙とは、「自分との戦いであり、自分に恥じることのない、ごまかしのない政策を、選挙民の皆様に、いかに評価していただくか」 と考え、これからも臨んでいきます。

 3月議会では当初予算が提案され、次年度のそれぞれ自治体の基本政策や、首長の政策予算も組まれるのであるが、人口減少の大きな命題を見据え、地方創生のあるべき道を探る充実した、そして活発な議会であってほしいと願っている。

 愛媛県では中村知事が2期目の出だしであり、いっそう地方が豊かになるための実需を追い、生み出そうとの姿勢がいろいろ見られる。
知事のトップセールスでの営業戦略や、サイクリングを通じての切り口で観光の芽を伸ばそう、2年後の愛媛国体や6年後の東京オリンピックを見据えたスポーツ振興と、選手の強化や合宿などの誘致による教育的取組みなど、他県の取り組みよりも特化した姿勢が見られるのだが、中長期的視野で県民の皆様にも理解をいただくことが必要だろう。

 誰かが(国が・県が・市が)何とかしてくれるだろうではなく、自分たちがこうしたいから皆でより知恵を絞って、若い人が継いでくれるような事柄を、しっかり考えよう。

思いっきり思考の転換をみんなでする必要があろう。

 さもなくば地方は一層寂れ消滅する道をたどることになるとの、危機感をもって臨もう。
さて、いよいよ3月は、学校では卒業、企業では定年退職や転勤で、親しい人との別れがある。「会うは別れの始まり」ともいわれるが、やはり惜別は悲しいものがあろう、しかしそれを乗り越えて、また土台にして人生の成長もある。
悲しい別れではなく、ありがたい別れであってほしい。

将らず、迎えず、応じて而して蔵さず

月刊『致知」2015.3月号より引用  牛尾 治朗( ウシオ電機会長 )

『格差は本当に拡大しているのか』

 昨年12月の衆議院議員選挙は、自公連立政権の圧勝と言う結果に終わりました。
経済活性化を大命題とする安部総理は、アベノミクスと言うわかりやすい言葉を通して国民と対話するとともに、各国との交流を重ねることで、海外においても日本の理解が進み、不安感の御中に安心感・期待感が生まれ、このような結果となって表れたものと思います。

 しかしながら安心感・期待感とは裏腹に、グローバル化の進展で企業の現地生産・販売が拡大し、急速な円安にもかかわらず輸出が伸びず、さらには、大都市の雇用拡大が地方に広がらないなど、明るい光が津々浦々に浸透しない不安や苛立ちから、格差の拡大ということも言われています。

 実際には、グローバル化やICT(情報通信技術)化といった変化にいち早く対応した企業が、旧来の体質から抜けきれない企業を凌駕し始めていると見るべきでしょう。社会の体質が大きく変わりつつあることを認識し、これに応じて転換を図ることがあらゆる分野で求められているのです。

『基本に立ち返り為すべきことを実行する』

 日本がいま直面している変化は、かつて経験したことがないほど大きなものといえます。この変化によって日本が今後どうなっていくかを見通すことは至難の業です。
いまリーダーに求められるのは、この困難な状況を前向きに捉え、チャレンジする姿勢を堅持し続ける以外にありません。

 『荘子』に、
「将(おく)らず、迎えず、応じて而(しか)して蔵(おさ)めず」
という言葉があります。過去を追わず、将来に取り越し苦労をせず、その時機に応じて適切な措置を取り、その結果は淡々と受け止めて心に留めない指導力です。

 過去に囚われ、将来を憂えているばかりでは事態は好転しません。当面の変化にはその都度的確に対応し、しかもいつまでもそこに留まることなく、速やかに次に備える。要は各々が基本に立ち返り、淡々と、着実に、為すべきことを実行していくことこそが、いまは一番大事だと私は考えます。

 試練に見舞われているのは、日本ばかりではなく、世界の他の国々も同様です。数年前には、世界経済の約50%を握っている日米欧が、間もなくBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)などの新興国に駆逐されるだろうと盛んに言われていました。ところがこれらの国々もインフレで軒並み成長が鈍化し、新世紀の世界秩序はいまだ混沌の中にあります。いまはすべての国、すべての分野に明るいチャンスがある一方で、一歩間違えれば奈落の底に転落する危険性も孕んでいるという状況です。

 ここから活路を見出していくには、やはり、「将らず、迎えず、応じて而して蔵めず」というプロフェッショナルな対応力を、現実の場でどれだけ実践できるかが大きな鍵を握ることになるでしょう。基本を疎かにせず、どのような状況にもきちんと対応し続けること。また、その力をしっかりと養うこと。このことによって道は必ず開けてくるはずです。