五里霧中の年末(2020/12/1)
コロナ感染拡大第3波。収束見えず
今年の初めから発生した「新型コロナウイルス」感染対策に、国民の命とくらしを守るために春に発した「緊急事態宣言」で一定の効果があり、これまでの学習を生かして規制すべきは規制し、収束を図る方向に全力を入れなければならないと思うのだが、政府は国民の経済社会活動との両立をと、一方では外出自粛をと呼びかけながら、一方では旅行(GO TOキャンペーン)で人の移動を促す、所謂ブレーキとアクセルを同時に踏むようなちぐはぐさも生み、感染者の発生数が増え、重症者も増えるなど、第3波を引き起こし、その対策にパニック状態さえ引き起こしている状況だ。
医療対策現場も、施設の確保で苦労する、従事される方々も肉体的にも精神的にも疲労が重なり、混乱が続き心配されている。正に今こそ国民一丸となって収束の道を切り開かなければならない。国民の命を守る使命感に、現状では全くちぐはぐな感がぬぐえない。責任のなすりあい、回避を求めるのでは解決できない。
犠牲になるのは国民であり、どこまで行っても最後は国民(自分)がしりぬぐいをしなければならなくなるのだが、それを防ぐのが政治の使命であり、国民の倫理観だろう。
これから年末・正月に向かって、いろいろなお付き合いの場があり、家族でも揃っての団らんが求められるのだが、大勢の人混みでの機会には特に気を緩めないよう気を付けましょう。
「オリンピック・パラリンピック大会は大丈夫か? 来年には必ず開催を!」希望の灯『聖火』が、愛媛をはじめ国内を巡回する。
先月11月7日から、来年3月の聖火リレーが開始される前まで、全国で14の都道府県で「ランタン」に灯されている聖火が巡回展示される。
今回は聖火リレーのルートに入っていない市町村も含まれており、新型コロナウイルス感染症を乗り越え、地域の元気を取り戻し、五輪の機運を地方に拡大させる狙いもあってのことのようだ。
愛媛県内では11月20日県庁に到着、松山市・大洲市・西条市・今治市・鬼北町・愛南町・伊方町を24日まで巡った。西条では1964年に前回開催された東京オリンピックに向け、「新幹線構想」を推進し、開幕前に開業させ、世界に新幹線の日本の技術を知らしめした、元国鉄総裁「十河信二記念館」(西条市長も務められた)で展示された。
一目見ようと多くの市民が朝早くから並び(私もその一人)、コロナの収束で来年のオリンピック・パラリンピックが開催できること、世界平和と安定社会の実現を、ランタンの聖火に、同行した孫たちとも一緒に祈りを込めた次第だ。
さて政局は? 1日も早く自民党「井原巧」を郷土の代表として送り出したい。
突然の安倍総理の体調不良による辞任、急遽の自民党総裁選挙を経て、『菅政権』の誕生、「国民のために働く」をスローガンに、既得権益からの悪しき弊害の排除、縦割り行政を見直す行革、デジタル化の推進、などなど政権の推進方針を示しながら、組閣から2か月余り、菅カラーも見せながら取り組まれ、一定の評価を得られる政権運営に取り組まれている、まずまずの評価が世論調査の結果でもある。
さて現衆議院議員の任期は4年で、来年の10月まである。菅政権も国民に信を問う「解散」をいずれかの近いうちには考えるのだろうが、何しろこのコロナ禍の渦中だ。選挙どころの騒ぎでないだろうが!というのが国民の大方の声だろう。
しかし、わが愛媛第3選挙区は、自民党議員が議席を失っており、現職議員は選挙の度に所属する政党が異なっているという、選挙に際しで示された政治行動の原理政策は何処へやらで、有権者の期待と負託を踏みにじる政治行動をされており、今度は先に結成された「立憲民主党」らしいが、こんなに地方も国も大変な時に、できもしない政権交代の絵空事に振り回されている場合ではない。
1日も早く地方のために役立つ「自民党」『井原巧』を送り出す選挙が行われることが望まれるところだ。
皆様にも冷静に、自民党候補の中にも問題を起こす議員も、背景によってはあるが、皆様もご承知のこととは思うが、県議会議員・四国中央市長・参議院議員と、こつこつ誠実に地域郷土を基本として政治活動を積んできた、わが同士「井原巧」さんを、来る選挙でご支援いただきますようお願いいたします。
美しい日本の象徴富士を眺めて想う
月刊『致知」2020.12月号【巻頭の言葉】より引用
アサヒビール社友 福地茂雄
『日本人に愛され続けてきた富士』
私はいま、蔓延する新型コロナウイルスを富士山麓の山小屋で凌いでいます。所用があれば山を下りますが、あとは終日読書と富士の眺望を楽しむ日々を続けています。
富士は不二、不尽とも表され、日本一高い山であり、日本一美しい山でもあります。
また、富士は神宿る信仰の山です。山頂近くにある富士山本宮浅間大社は、木花之佐久夜毘売命をお祀りし、垂仁天皇の時代に建立されたといいます。古来、参拝登山は後を絶ちません。
私たち日本人にかくも愛され、親しまれてきた富士。それは豊かな芸術に包まれた山でもあります。
「田子の浦ゆ
うちいでてみれば真白にぞ
不尽の高嶺に雪は降りける」
詠人は山部赤人といわれ『万葉集』に収められた歌です。
葛飾北斎の「富嶽三十六景」に描かれた「凱風快晴」は鋭角の赤富士であり、歌川広重の「東海道五十三次」に収録の「原朝之富士」と並び、浮世絵を代表する傑作として多くの人に知られています。
横山大観画伯の「雪中富士屏風」は鮮明な青で、雪と雲の白が金色の背景の中に浮かんでいます。
油彩は増田誠画伯が描いた、余分なものが一切ない、ただ富士山だけの作品が好きです。某日、増田画伯の地元・山梨県都留市のミュージアム都留を訪ねた折、増田夫人に画伯の作品について種々お伺いする機会をいただきました。
文学の世界では太宰治の『富嶽百景』が有名です。太宰は、甲州御坂峠の天下茶屋に籠ってこの作品を書いたといいます。
過日、その天下茶屋で生まれ育ち、いまは地元で名物の“ほうとう”を生業とされている古屋氏の案内で御坂峠に登りました。峠から眺める富士は殊の外秀麗でした。苔むした文学碑には、「富士には月見草がよく似合ふ」と書かれていましたが、残念ながら私の目には月見草は見当たりませんでした。
『日本人の「こころ」を表す富士』
富士は小学唱歌にも収められています。
♪
頭を雲の 上に出し
四方の山を 見下ろして
かみなりさまを 下に聞く
富士は日本一の山
青空高く そびえ立ち
からだに雪の 着物着て
霞のすそを 遠く曳く
富士は日本一の山
巌谷小波作詞のこの唱歌は、いまも歌われ続けています。
富士と雲とは切り離せません。富士を取り巻く雲、富士に浮く雲、富士山頂に覆い被さる雲、富士の雲ほど多様なものはないでしょう。日がな一日、雲を眺めていても飽きることがありません。
山の天気は気まぐれといいますが、富士も例外ではなく、蒼天に優美な山容が浮かぶ一方、里では雨粒が衣を湿らせる。いわゆる“狐の嫁入り”でしょうか。
富士は尽きることのない水の恵みを与えてくれます。数千年にわたり溶岩の間に染み込んだ雨水が、青木ヶ原という広大な樹林を育て、湧水を通じて本栖湖や忍野八海へと至る悠久のドラマがそこにあります。
富士は私たちの身近なものの名称にも多数用いられています。船舶の「富士丸」、特急列車の「富士号」、果物ではりんごの「ふじ」、社名に至っては「富士フィルム」や「富士電機」など枚挙に遑がありません。
今年の富士山麓は四月になっても一面の雪景色で、満開の富士桜が絶景に彩りを添えていました。また明けやらぬ近くの木立からは、鴬が幼い声で遅い春を告げていました。
日本人は富士と桜が好きです。日本の象徴ともいえる富士は、日本人の「こころ」を表しているのかもしれません。
日本の象徴ともいえる富士は、日本人の「こころ」を表しているのかもしれません。