戦争をしちゃいかん!(2022/3/1)

ロシア軍がウクライナに布告もなく侵攻の暴挙。
罪もない人の命を奪う権利は誰にもない!
世界で結束してプーチン政権の蛮行に抗議と制裁で立ち向かおう。

 北京での冬季オリンピックが色々な問題や課題を投げかけながらも終了した。日本選手団は、冬季で過去最高の、金3個を含む18個のメダル獲得の頑張りを発揮した。

 過去の組織的ドーピング問題で国として出場を認められず、今回もロシアオリンピック委員会として特別に参加が認められていたロシアのフィギアスケート。15歳の少女選手がドーピングの疑いをもたれたまま競技に出場し、団体競技でもメダルが渡されず、個人では騒動の渦中にあり演技に失敗し、確実視されていたメダルも取れない演技となった。

 コーチの指導などにも厳しい目が寄せられるような状況があり、結果を出すためには何でもありのロシアの体質のようなものを改めて見せられ落胆をしていたところ、今度はウクライナにロシア軍が侵攻制圧の暴挙に出た。

 ソビエト共産党体制の崩壊後、独立した国々の中でも冬でも凍らない黒海に面したクリミア半島をロシアの支配下に、さらに今回は自由主義圏のNATO との連携を目指すウクライナを共産主義のロシアの完全支配下にと、プーチンの野望により、突如ロシア軍を侵攻させた。

 自由主義圏と共産主義圏との思想対立の中でも、無駄な軍備競争による戦争は避けようと、所謂「冷戦時代」の秩序があったように思われるのだが、最近、専制国家として中国の目覚ましい台頭が顕著となり、長期政権を維持しているロシアの「プーチン大統領」が、中国に負けられないと存在感を示す暴挙に出たとしか思えない。一人の主導者の思惑で罪のない国民を犠牲にしてはならない。

 この暴挙に対し、アメリカを筆頭に世界各国が一致協力して、封じ込む協力が必要だ。
我が国も他人事ではない。北方領土問題、竹島領土問題、尖閣諸島や沖縄の領土問題など、今でも占領され侵犯されつつある国土をしっかり守り国益を守ることは国民の命を守ることなので、このような暴挙を許さないとの主張と姿勢をしっかり示し、覚悟をもって国際協調の戦列を守ることが大事だ。

 軍事暴力を誇示せず、経済制裁で対抗をしようと取り組まれるのだが、これも双方に犠牲と痛みが生じることであり、天然資源の豊富なロシアとの取引を中止すれば、あらゆる物価が高騰し、事業や企業が立ち行かなくなることも起きる可能性がある。産業革命が誘発され新しい時代に向かうことになるのかもしれない。

 被害意識におそれ憂うることなく、未来への変革起爆となる成果を生み出せば、それはそれでよいことだろう。後世の歴史で証明されることになるのかもしれない。

今や、目に見えないサイバー攻撃との戦いの時代か?
ポストコロナの時代にむけてDX(デジタルトランスフォメーション)への取り組みが、国も地方も中心施策で進められる。(愛媛県議会でも新年度の重要方針施策として、取り組まれる)

変える勇気と変えない勇気

月刊『致知」2022.3月号【巻頭の言葉】より引用 
アサヒビール社友  福地茂雄

『常識は非常識となり非常識が常識となる』

 いまは3次元の変化の時代 ― 私はそう考えています。
  1、 あらゆる分野で例外なしに変化が起きている
  2、 それぞれの変化の奥行が極めて深い
  3、 変化のスピードが速い
こうした3次元の変化の時代には、これまでの常識や経験則も改めて検証しなければなりません。

「我が社が、零下2℃まで冷やした樽詰め生ビール(エクストラコールド)を発表する」
10数年前にこの話を聞いた時、私は一瞬自分の耳を疑いました。私が60数年前に朝日麦酒(現・アサヒビール)へ入社した当時、ビールを冷やす際には摂氏6℃から8℃くらいが適温であると聞き、それが従来の常識になっていたからです。

 しかし、発売後にテストショップに並ぶ若者たちの列を見た時、「そうだ、彼らの嗜好は変わっているのだ」と気づきました。これまでの常識は非常識となり、これまでの非常識が常識となった瞬間でした。

 いまはビジネスの世界に留まらず、生活のすべての分野にわたってグローバル化が進んでいます。それに伴い「どうぞよろしく」「そこを何とか」といった、私たちがこれまで常識的に用いてきた文言も通用しづらくなりつつあります。「私なんて、とても、とても・・・」という日本特有の謙譲の美徳だけでも何とか残しておきたい、というのがせめてもの私の願いです。

『入り易い入口には出口がない』

 3次元の変化の時代には、前回と同じような次回はなく、想定外の事象に次々と直面することになります。換言すれば、スパイラルな時代でもあります。したがって、「前回通りやろう」というサイクルの時代の経験則に頼ることなく、想定外を想定内に取り込む工夫が求められるのです。

 私は、「より早く、もっと速く」を心掛けてきました。
「より早く」は決断です。3次元の変化の時代に判断のためにいたずらに時間を空費していては、機を逸してしまいます。拙速でも構いません。早く決断することが求められます。
「もっと速く」は、仕事の処理に費やす時間をもっとスピードアップすることです。飛行機で移動していると、「当機は、ただいま対地速度毎時何キロメートルで飛行しております」という機内アナウンスが流れます。この場合の速度は、当然のことながら止まっている地面に対しての飛行機の速度です。しかし、私たちは急速に変化する環境を相手に仕事をしなければなりません。いわゆる環境速度が求められます。「変化は待ってくれない」のです。

 多くの人は、いままでの行動や考え方を変えることに躊躇してしまいがちです。しかし、私たちを取り巻く環境が3次元の変化をしているいまは、勇気を持って変えなければなりません。

 そうした中でも、変えてはならないものが1つだけあります。それは信念、企業経営における経営理念です。
 「吾が道は一以て之を貫く」
 言わずと知れた『論語』の言葉です。自分の信じる道を曲げないということは、言うは易しでなかなかできないものです。
「本音と建前を使い分ける」
「総論は賛成するが、自分の分野では不利益となる各論は反対する」
「原則論と現実論を使い分ける」
こういう人が多いのではないでしょうか。

 いささか旧聞に属しますが、『日本経済新聞』に堺屋太一氏の『世界を創った男チンギス・ハン』が連載されたことがあります。その中で、「入り易い入口には出口がない。入り難くとも出易い道筋を選ばねばならない」という言葉がありました。

 事を為すに際しては、安易な選ぶのではなく、初心の道に従って進むことが、結局は初心を貫徹する早道だと思います。

 事象面においては「変える勇気」を、そして理念においては「変えない勇気」を。私たちはこの心構えを持って、3次元の変化の時代に道を切り拓いていきたいものです。

 事象面においては「変える勇気」を、そして理念においては「変えない勇気」を。私たちはこの心構えを持って、3次元の変化の時代に道を切り拓いていきたいものです。