物価も気温も上昇?!(2025.5.1)

目に青葉 山ホトトギス 初ガツオ

 桜も散り、ツツジやシャクナゲや牡丹が自慢げに花を咲かせ、目を楽しませてくれています。美味しい饅頭とお茶が添えられていれば、最高ですね。しかし世の中厳しい風が舞っていますね。トランプ関税は世界の経済にどう影響を与えるのだろう?株価も乱高下で先行きが見通せない。輸出・輸入の貿易の見通しも立てられない。円・ドル通貨も乱高下。世界中が振り回されている。

 世界経済の見通しも立てにくいほど迷走しているが、自然界の気候も乱高下が激しくなっている。4月に雪が降ったり、霰が降ったり、真夏日の気温上昇があったり、体調管理にも戸惑いますが皆さん調子は如何ですか?

 東南アジアでミャンマーを震源として大地震が発生、1000KM以上離れたタイやベトナム・インドネシアでも被災の影響があり、それぞれ復興の手立ても混迷しているようだ。家屋や道路や橋といった生活インフラの復興に手も付けられず、支援の手も届きかねている状況のようだ。更にそんな中にあってもミャンマー国内の政争による戦闘状況が収まらず、一層支援復興を遅らせているようだ。いったい地球や世界の有りようはどうなっているのだろう・・と悲しい思いが募ってならない。

 昭和元年から100年の今、色々あった混乱からの復興と平和の維持を旗頭に戦後80年。皆で頑張ってきましたがその気概が崩れつつあると感じてなりません。全体の調和を図る平和を守る気概を失ってはなりません。勝手放題で自分中心の行動に走らず、倫理観にもとる主義主張に偏ることなく、助け合い・支えあいの人の道を開き守ろうではないかと訴えたい。

 傍観していてはますます混迷・腐敗が深まるばかりだろう・・・。良識の有る政治の力・良識の有るマスコミ報道の力で、世界共通の公益(平和)のあるべき姿を諭す倫理観・道徳観を高めねばならないと思う。与党も野党も無い人間を守る責任感をみんなで弁え行動しよう。
新年度が始まったというのに、一向に前向きな希望の明かりが見えないので、ついつい愚痴が出る心境を吐露してしまいました。  

野山の息吹を守り育て、恵みをみんなで享受しましょう。

予うるの 取りたるを知るは 政の宝なりー『管子』牧民篇、『史記』管晏列伝―

月刊『致知」2025.5月号【巻頭の言葉】より引用 
JFEホールディングス名誉顧問  數土文夫

~ 民から慕われた先人に 共通するもの ~

 約二千七百年前、古代中国は春秋戦国時代の斉の国で、傑出した人物が宰相(首相)に登庸されました。名は管仲 (管子)。 その地位にあること四十年。弱小で混乱の中にあった斉を超一流国、覇権国に押し上げました。その管仲が説いたのが、表題の言葉です。

「予うるの 取りたるを知るは 政の宝なり」
(与えることは、取ることである。この原則を知ることが政治の要諦なのだ)

 管仲の政治の基本は、領民生活の優先でした。領民が苦しく、貧しいうちは、租税を可能な限り軽減する。斉の君主、桓公は彼を信頼して長らく国政を託し、領民も彼を支持しました。

 『史記』を編纂した司馬遷は、管仲を史上最も優れた政治家と絶賛し、『三国志』で有名な諸葛孔明も、敬意を表すべき政治家として管仲を挙げています。 孔明は管仲に比肩し得るのは自分としており、両者とも財務の精査に人一倍余念がなかったことは注目に値します。

 一方、千三百年前の日本では、初めて国史が編纂され、『古事記』、『日本書紀』が成りました。それらによれば五世紀頃、第十六代の天皇は、民家の竈から煙が立っていないのを見て民の窮乏を察知し、これを救うため三年間徴税を禁じました。三年後、一息ついた民納税を申し出るもさらに三年間徴税を控え、民が潤って後に初めて宮殿を修復し、続いて河内平野の開発、開拓と必要な公共工事を推進。国家財政を立て直し、民から大いに慕われ、後に仁徳とおくりなされました。

~ 政治家は 国民への配慮を第一に ~

 さて、現在の日本。元気、明るさいま一つ。日本国民の平均年収は、一九九〇年代の四百六十万~四百七十万円から三十年以上ほとんど変わらず、二〇二三年の実績は四百六十万円。完全に世界に取り残されてしまいました。

 他の数値もよくありません。
 国民負担率は二〇二二年に四十八・四%と過去最高を記録。 エンゲル係数も二〇二四年には四十三年ぶりに二十八・三%という高水準。国民が極めて厳しい状況にあることは容易に推測できますが、国政に参画している政治家は、この現状をどのように感じているのでしょうか。

 さすがにこのような状況下、「百三万円の「壁」が問題として提起されました。野党の国民民主党が、所得に対する課税下限値を百三万円から百七十八万円に引き上げることを提案。自民、公明、国民民主の三党幹事長の協議で「百三万円の壁は百七十八万円を目指し来年度から引き上げる」と合意しました。

 しかしその後紆余曲折を経て、三月の衆議院本会議では、所得税の課税最低限を百六十万円に引き上げるなどの修正が加えられて可決されました。この問題についてはまだ様々な議論があり、今後の動向が注目されます。

 壁の引き上げによって、人手不足解消の期待が持てます。そうなれば、経済学における乗数効果「雇用乗数」が「減税乗数」をさらに大なるものにすることが期待できます。

 実際に名古屋市は、河村たかし市政の十五年間で約千五百億円を減税し、二〇二四年には過去最高となる六千二百七十六億円の税収を計上したと報告。 減税による乗数効果が小さくないことを示唆していると思います。 減税と聞いて「財源は?」と後ろ向きに捉えるのではなく、こうした事例も十分研究した上で判断すべきではないでしょうか。

 本年、日本国民にとって看過できない数値、「租税支出透明性指数」 (GTETI)なるものが公表されています。これはドイツとスイスの権威あるシンクタンク、IDOSとCEP共同設立している「租税支出研究所」が発表している指数で、G7国のほとんどが十位以内にある中、日本は百四国中九十四位と最下位グループです。

 我が国民は租税の使われ方について、ほとんど知らされておらず、また知ることが簡単ではないのが現状です。国会の予算委員会はいったい何を審議してきたのでしょうか。 茶番劇だと国際機関に指摘されたとも同然です。自分の保身ばかり、口先ばかりでなく、苦しい国民生活に第一の関心を持つ政治家になってもらいたいものです。

 前段でご紹介した二千七百年前の管仲、 千六百年前の仁徳天皇は、弱者や貧者に対してテイク&ギブではなく、ギブ&テイクを原則にした人でした。つまり、取ることよりも与えることが先、「取るためにはまず与えよ」ということです。偉大な先人が身を以て示し政の要諦を決して忘れてはなりません。

 前段でご紹介した二千七百年前の管仲、 千六百年前の仁徳天皇は、弱者や貧者に対してテイク&ギブではなく、ギブ&テイクを原則にした人でした。つまり、取ることよりも与えることが先、「取るためにはまず与えよ」ということです。偉大な先人が身を以て示し政の要諦を決して忘れてはなりません。