復旧も復興も急ごう。(2011/6/1)

自民党愛媛県連(平成23年度)の「政調会長」に就任しました。

議会では「環境保健福祉委員会」「議会運営委員会」に所属し活動。
これまでの政治、経験を生かし、皆様の負託に応えられるよう頑張ります。

 4月に統一地方選挙で改選があり、4期目を務めさせていただくことになったのですが、5月11日に初めての臨時議会が開かれ、議会人事や自民党議員会派としての党の役職などが決められ、議会の機能がスタートしました。

 3月に発生した東日本大震災は、東京電力福島第1原子力発電所の事故も引き起こし、未だに終息のめども立たない状況が続いている。
国民はもとより世界からも一日も早い、復旧や復興が望まれているのであるが、自治体の行政機能も被災によりパニック状態。国は民主党政権で官邸もリーダーシップやコントロール機能がおぼつかない状況と、ガタガタ、後手、後手の状況である。
 「菅総理辞めろ」コールが身内からも出る始末で、本来なら与党も野党も無いみんなで支えて早く民生の安定に取り組んで欲しいものだが、どうしようもない。

 みんな選挙のための人気取りのポーズばかりを気にして議員を務めようとし、国家社会の健全化を目指そうなどとは、最近のこの国の政治のあり方が見られない。
しっかりそのことを勘違いしないで政治を見つめよう。

一日も早い復旧を!希望が見出せる早期の復興を!

 一般の国民などからみんなで助けようの支援の物資や、支援金はいち早く、さらにどんどんと集まり協力しようと集まっているのに、被災者に未だに届き効果的に自立の道や、地域の再生の道が開かれる誘導に繋がっていないのは、極めて残念だ。

 私も選挙中から早く選挙が終ったら、被災現地に行ってボランティア活動に参加したいと考えていたが、5月4日から6日(2泊3日)に宮城・福島に(別途議会活動の項で報告)お伺いすることが出来た。
 まさしく心のやり場を失った惨状を見聞きし、身が震える思いがした。早く政治が責任を持って応えなければ・・・。政治に携わるものとしても憤懣やるかたない思いである。
何より一日も早い復旧に全力を上げ、明日に希望の持てる復興への道を切り開かなければならない。

日本を沈没させるな。
 今日の事態は国難といえよう。これを解決し立ち直らせる力は、国民に問われる。
よくよく見てみると、国民はしっかりしているのに、政治がだらしなさ過ぎるのだろう。
だから人災でも有る。人のした事は人が責任を持たなければならない。
愚だ愚だいわずにこれを教訓に、未来の創造に生かそう。

これから雨や台風シーズンだ。災害には万全に備えてゆこう。

厳よりして 寛なるべし
       =威厳を示すには、最初は厳しく接して、次第にゆるめてゆくのがよい。=

月刊誌「致知」の《巻頭の言葉》より抜粋引用=ウシオ電機会長 牛尾 治朗

『原理原則の逆を行く人間関係』

 中国は明代末期の名著「菜根譚」に私の好きな言葉があります。

「恩はよろしく淡よりして濃なるべし。濃を先にし淡を後にするは、人その恵を忘る。
威はよろしく厳よりして寛なるべし。寛を先にし厳を後にするは、人その酷を怨む」

 人に与える恩恵は、最初はわずかにして次第に手厚くしていくのがよい。はじめに手厚くしておいて後でわずかにすれば、人ははじめに受けた恩恵さえ忘れて不満に思うものだ。
 威厳を示すには、最初は厳しく接して次第にゆるめていくのがよい。はじめに優しくしておいて後から厳しくすれば、人は不当に辛く当たられたと感じて怨みを抱く、といった意味です。

 私が学生のころにお世話になった先生方は、どなたも非常に厳しい方ばかりでした。しかしその厳しさに耐え、懸命に勉強に勤しんでいると、その努力を認めてくださり次第に寛大になり、親密な師弟関係に発展したものです。人間関係も、最初はお互いを厳しく批判し合っても、最後に一つでも尊敬する点を認め合えた人とは親友になれるともいいます。

 ところがこの頃の人間関係は総じてこの逆のパターンが多いようです。この傾向は世論調査や人気投票にもよく表れており、誰に対しても人当たりがよく、寛容な態度を示す人が人気を集めます。これは悪しきポピュリズム、大衆迎合主義へ発展する危険性をはらんでいます。
 会社の上司も、最初はもの分かりがよくても、後から急に厳しくなったり、冷たい態度を取る人が多いようです。『菜根譚』の説くところとは逆をいっているわけですが、今は厳しい上司を部下が端から拒否してしまう傾向にあるため、せっかくの成長のチャンスが生かされず、人材が育たないのです。

 現在のように社会が複雑になってくると、上に立つものは部下に対して、最初の段階から厳しく原理原則を教え込むことが大切です。その上で私は、新人社員に「三日、三月、三年」という事をよく言います。
 きぼうに燃えて会社に入ってきても、三日あるいは三月たつと現実の厳しさを痛感し、辞めたいという声が上がります。私はそういう社員には、視野を広げて自分の志を再確認し、しばらくいまの職場で頑張るよう言い含めます。しかし、三年たってまだ辞めたいと思うなら、あえて止めずに本人の意思を尊重しています。

『倒される度に立ち直ってきた日本人』

 会社の新人研修の一環で、以前は自衛隊の訓練に社員を参加させていたこともあります。厳しさに音を上げる社員が多かったため、確認して見たのですが、指導は実に懇切丁寧で、若者の許容度の低さに愕然としたものです。

 その可否は別として、徴兵制をしく韓国の若者は、二年間兵役に服すと心身ともに見違えるように鍛えられて帰ってくるといいます。
 安部政権の閣議決定により設置された教育再生会議の提案には、我が国の学生も社会福祉など奉仕活動に一定期間フルタイムで従事させてはどうか、という提案が為されたこともあります。
 一方でそうしたことをあえてせずとも、日本人には厳に耐える資質を備えているという意見もあります。この度の東日本大震災では、そのことを改めて実感させられました。

 ウシオコリアの最高顧問を務めているのは韓国の陸軍名誉元帥ですが、震災の後、日本人がパニックも起こさず事態を冷静に受け止め、電車や買い物の順番を整然と待つ様子をテレビでみて感嘆していました。同様に日本人の姿勢を賞賛する声は世界各国から寄せられています。

 哲学者の和辻哲郎が指摘しているように、強固な石の城を築いて自然と闘い、克服しようとする西洋文化とは対照的に、木で建物を造る日本人は自然と共生し、自然の猛威に倒されてもその都度見事に立ち直ってきました。

 厳より寛なるべし。我々はいま未曾有の国難に直面していますが、国民の総力を結集してこれを乗り越えた先に、必ず明るい未来がひらけてくると信じています。