自国第1主義の始まり(2017/2/1)
アメリカ「トランプ」共和党大統領が就任で、世界が変わる?
いよいよアメリカ大統領が、民主党政権の「オバマ」さんから、共和党政権の「トランプ」さんに1月20日交代、さっそくTPP交渉を脱退し2国間貿易交渉にし、アメリカ(自国)第1主義(「アメリカファースト))を実行、大統領令に署名した。又、メキシコ国境に壁を作り、「不法入国でアメリカ人の雇用を脅かしている」とした問題に対処するという。さらにシリア難民を120日受け入れないなどの措置もとられている。
これまでアメリカを中心として、自由主義経済圏の連携により、安全保障も保ってきたのだが、これさえも怪しくなってくるのではないかと懸念する。
日本は貿易大国として、アメリカとは切っても切れない経済関係にもあり、日米安保条約により、日本およびアジアの平和維持を受け持っているが(国内に米軍の常駐基地の配備承認と整備維持の費用負担している)ここにも負担増を求めてきそうだ。
ヨーロッパでもイギリスのEU離脱国民投票可決から後、各国で自国第1主義を訴える政党勢力が勢いを増し、世界の連携構造にひびが入る傾向に向かっているのではないかと危惧もされている。
ここは世界に大いに目を張り、配り、情勢や状況をしっかりつかんでいないと、大変な騒動に巻き込まれる可能性も大いにありそうだ。日本政府にしっかりした対応を望み、万が一にも武力衝突など(戦争)を起こさない、平和維持に力を尽くすべきだろう。
韓国との関係の悪化は東アジアの平和維持に害する
韓国の朴大統領の失墜から、国内が無政府状態となっているのではないかと危惧するが、最も平和維持に配意すべき北朝鮮から韓国に手が入り、日本バッシングで矛先を目くらましをさせ、韓国統一を図っているのではないかとも危惧する。日本への慰安婦問題・竹島問題・最近は文化財の略奪問題など日増しに日本との友好平和維持の関係分断を狙ったような動きが起こっているが、これにアメリカとの関係も見直せとの運動がおこり、トランプ政権も撤退や手を緩めるようなことがあれば、一挙に北朝鮮に支配される可能性を危惧するものだ。
早く韓国情勢の平静化を図る必要があろう。
西条市議会議員選挙で、足元の街づくりをしっかり見つめよう
2月12日告示、19日の投開票で「西条市議会議員選挙」か行われる。最も身近な身の廻りの政治課題を、取り組む手段として一人一人が主権者として責任ある取り組みをしなければならない。昨年市長も変わり、政治姿勢もオープンになったことと思う。大いに市議を通じても西条に活力を議会となることを期待するものだ。しっかり声を届けてくれる議員を選ぼう。
君子は其の言の其の行に過ぐるを恥ず
月刊『致知」2017.2月号【巻頭の言葉】より引用 日本を美しくする会相談役 鍵山秀三郎
『政治、経済が悪くなったのではない悪くなったのは人間』
政治が悪くなった、経済も悪くなったという話が多くなってきました。
しかし経済が悪くなったのではなくて、人間が悪くなったことによって、政治も経済も、また自然環境もすべてにわたって悪くなったのだと思います。
道徳心や公共心、他者への思いやりが失われる一方です。
また責任を負う立場にある人が無責任となり、問題が起こると他者に転嫁したり、責任を逃れる言辞にだけは長けている人が高い地位に就くという潮流が世相を汚し、社会の荒廃を招き、忌まわしい犯罪を起こしているのです。すべての問題の原因は人間にあるのです。
近年、国の内外でたくさんの問題が発生しています。問題というのは、起きてすぐに対処すれば解決も早く、被害も少なくてすみますが、これを隠蔽し、放っておけば、問題はどんどん大きく、且つ複雑になり、解決も困難になります。
それは、いまの豊洲市場の問題を見ても明らかでしょう。食べ物を放っておくと、腐敗して悪臭をまき散らすように、隠蔽されている問題が腐敗物となって悪い気を発散しているために、国民の精神が汚されているのが世の中の実情であると思います。
日本を美しくする会では、大都市繁華街の掃除を定期的にしていますが、私は何十年も掃除をやっているので、現場に行けば、どこにゴミが溜まっているかはすぐに分かります。
飲食店の入り口にある鉄の踏み板が気になり外してみると、凄まじい量のゴミが溜まっていたりします。
酷いところでは、ねずみたちが蜘蛛の子を散らしたように飛び出してきたこともありました。
そういうところから悪い気がどんどん広がっていき、街を悪くし、人も心を荒ませ、ひいては犯罪まで引き起こしてしまうのです。
私が掃除の実践を続けているのは、そうした問題の元を絶ちたいという思いがあるからです。
初めて参加された方からは「空気が綺麗になりましたね」という声が上がります。
小学生の参加者が「広くなったきがする」と言ってくれたこともあります。
そのくらい汚れというのは、環境を狭く、暗く、汚くし、人の心を汚染してしまうものなのです。
残念ながら、今の世の中は人の心を汚染してしまうものであふれています。
これを止めない限り、社会は決して良くならないと思うのです。
『よい社会に住みたいなら自分が変わらなければならない』
問題が長く隠蔽されると、表面化しても当事者が責任を逃れやすく、時には当事者が既にいなくなっている場合もあり、解決も難しくなります。
「私にはそのようなことを決定する権限はなかった」
「調査中につき発言は控えたい」
「そういう事実は確認できなかった」
このような無責任な常套句を、私たちは何度耳にしたでしょう。
いま学校では、いじめによる悲惨な事件が後を絶ちませんが、これも無責任な関係者によって根本的な対策が講じられないところに原因があります。
先日新聞に、福島の原発事故で横浜市に避難した中学生が「菌」というあだ名をつけられ様々ないじめを受けたという記事がありました。
この生徒さんがどれだけ辛くて苦しかったか、自分のことと同じように胸を締め付けられる思いがしました。
生徒さんは何年も前から学校と教育委員会に相談していたにも関わらず、適切な対応がなされなかったため、不登校を繰り返すようになったというのです。
私自身、子供のころに言葉も習慣も違う疎開先でいじめに遭った経験があり、いじめられる側の辛さを熟知しているだけに、当事者意識のない学校や教育委員会、文科省に強い憤りを覚えます。
事態を打開するには、一人一人がこうした問題にもっと関心を持ち、他者への思いやりの心に基づいて、理不尽な行為を断固許さない社会にしていかなければなりません。その際に不可欠なのが道徳心です。
道徳的な生き方とは、何も特別なことではありません。
手間隙がかかり面倒なことを厭わず、さりげなく、普通に実践していくことだと考えます。ゴミが落ちていれば拾う、机が汚れていれば拭く、自分の後から部屋に入ろうとする人がいれば、ドアを開けて待っていてあげる。そんな些細なことから始めればよいのです。
「君子は其の言の其の行に過ぐるを恥ず」という言葉が『論語』にあります。
君子は、自分の言葉ばかりが先走って行動が追いつかないことを恥とするという意味です。
私は以前、よく飛行機で海外に行きましたが、ファーストクラスを利用する人の多くは散らかし放題で降りていきます。後の人のことを全く考えていないことがよく表れています。
こうした乗客の行儀の悪さに辟易します。金を払っているのだから、片づけてもらって当たり前、何をしても構わない、こういう考えが世の中を悪くするのです。口先で立派なことを言う前にまずは自分の使った毛布を畳んで席を整えておく。
少々面倒なことでも、後片づけをする人を思いやってさりげなくできることが道徳的な生き方です。
よい社会に住みたいなら、そうなるようにいまの自分の行動と考え方を変えていかなければなりません。
逆のことばかりやっていては、いつまでも社会は変わりませんし、それは回り回って結局自分に返ってきます。
いまは、将来不幸になる生き方をしている人がなんと多いことでしょうか。人々の間に道徳心や責任感が養われ、お互いを励まし、褒め、認め合う、思いやりに満ちた温かい社会になることを、私は願ってやみません。
いま、世相が悪いとすれば、いままでやってきたことを改めなければ、社会の将来をよくすることはできないと思います。いかがでしょうか。