愛媛県議会議員 明比昭治 いきいき西条 元気な愛媛!! 「輝くふるさと愛媛づくり」
一般質問と答弁の要旨
 
平成31年2月28日(木) 一般質問 明比昭治(自民)の質問要旨と答弁要旨
    一般質問(要旨)→理事者答弁(要旨)
     
1 四国への新幹線導入に向け、今後どのように取り組んでいくのか。
 

 新幹線による高速鉄道ネットワークが全国に広がり、リニア中央新幹線の整備も進められる中、四国は唯一の空白地帯である。新幹線の導入は、観光やビジネスでの来訪者の増加や交流人口の拡大を通じて、地域経済の活性化に大きな役割を果たしており、平成27年の新幹線開業により関東と直結した北陸地域でも、金沢市の主要な観光施設の入場者数が高水準を維持するなど、目を見張る効果が報じられている。

 また、西日本豪雨災害では、多くの地域で在来線の鉄道網が寸断され、住民の生活や物流などに影響を及ぼし、本県でも長期間にわたり、南予地域を中心に多くの区間で運休を余儀なくされた。一方、中国地方では、新幹線は一部区間で運休やダイヤの乱れがあったものの、短期間で運転が再開されており、特に広島県では、JR山陽線が不通となった約2か月間、山陽新幹線を活用して在来線利用客の代替輸送が実施され、在来線の運転見合わせによる利用者への影響は最小限に食い止められた。これは、非常時に利用可能な複数のルートを持つ強みとともに、災害に対する新幹線の強靭さが最大限に発揮されたものであると考える。

 このように、既に新幹線がある地域が享受している有形無形の効果を考えると、四国の新幹線が依然として基本計画にとどまっている現状に暗たんとした気持ちになる。26年に四国4県や四国経済連合会等が公表した調査では、費用対効果が1を超えるなど、四国においてフル規格新幹線を整備することの妥当性は明白であり、住民の生活を守り、地域の更なる振興を図るため、新幹線の整備を強く訴えていく必要があると思う。29年には、知事が県新幹線導入促進期成同盟会の会長に就任し、3期目の公約にも四国新幹線の実現に向けた取組みを進めることが掲げられており、心強く感じる。

     
  → 知事答弁
   

 新幹線は地域間のアクセスを向上させ、交流人口の拡大や経済の活性化など地域振興に寄与するほか、災害に対する強靭化やJR四国の経営基盤強化の面からも期待されるもので、四国への新幹線導入を実現するため、四国が一丸となって国や関係機関等に働きかける必要があるものと認識している。

 このため、四国4県や経済団体等で構成する「四国新幹線整備促進期成会」では、四国の熱意を全国に向けてアピールする東京大会を昨年度から2年連続で開催するとともに、関係省庁等への要望活動を実施したほか、今月2日に高松市でシンポジウムを開催し、機運醸成にも努めている。

 また、本県でも、「愛媛県新幹線導入促進期成同盟会」において、今年度、国等への要望活動をはじめ、愛媛大学での公開講座やJR松山駅での広報活動等を実施したが、来年度は、テレビ番組など多様な媒体を活用して積極的なPR活動に取り組んでいきたいと考えている。

 四国への新幹線導入には、粘り強い活動が不可欠であり、将来の世代が希望を持って四国に住み続けられるよう、夢の超特急を、夢ではなく現実に目指すべき目標として県民の皆様に共有していただき、オール愛媛・オール四国の体制で、早期実現に向けた取組みを推進してまいりたいと思う。

2 日本スポーツマスターズ2020の準備状況はどうか。また、大会成功に向け、今後どのように取り組んでいくのか。
   

 今秋にはラグビーワールドカップ2019日本大会、来年の夏には東京オリンピック・パラリンピックと、国内でのスポーツのビッグイベントが続く。国民のスポーツへの関心が高まる中、本県で開催される日本スポーツマスターズ2020は、えひめ国体・えひめ大会のレガシーである競技施設や運営ノウハウ、おもてなし等を活用できる絶好の機会である。また、開催時期は例年9月の連休に合わせられており、全国各地から数多くの選手・監督等の参加が見込まれ、経済波及効果も大きいと期待している。

 今年の開催地である岐阜県では、開催前年に、競技会場でスタートアップイベントを開催するなど、機運醸成に本格的に取り組んでいると聞く。開催前年を迎える本県でも、えひめ国体・えひめ大会で培った経験やノウハウを生かし、幅広く周知・啓発に努め、全県的に盛り上がるよう、積極的に準備を進めてほしい。

→ 知事答弁

 この大会は、シニアの国体とも呼ばれる大規模な大会であり、13競技に選手・監督等が8千人、関連イベントを含めると約1万5千人の参加が見込まれる大会である。また、韓国との間では、日韓両国の親善と友好を図るため、毎年韓国から200名近い選手団の参加があり、一方では、韓国の大会にマスターズ開催県と翌年の開催県が合同で同規模の選手団を派遣するなど、相互交流も進められてきた経緯がある。

 愛媛大会の会期については、2月21日に日本スポーツ協会のマスターズ委員会において、東京オリンピック・パラリンピック閉幕直後となる2020年9月18日(金)に開会式を実施、翌日からの4連休で競技会を開催するほか、水泳、ゴルフなど3競技は会期前実施することが承認された。

 開催にあたっては、競技施設、大会運営のノウハウ、おもてなしなど、えひめ国体・えひめ大会のレガシーをフルに活用し、県全体が再びスポーツの力で盛り上るよう、できるだけ多くの市町で開催を目指して調整を重ねた結果、現段階で16市町で競技を実施する目処が立ったところである。

 今後は本年5月を目途に、県内各界の代表者で構成する実行委員会を設立し、大会運営の協議や協力体制の構築を進めるほか、本県ゆかりの著名なアスリートの「大会アンバサダー」への就任や「キックオフイベント」を通じた広報活動・機運醸成にも力を入れるなど、オール愛媛の態勢で大会成功に向けての諸準備を着実に進めてまいりたいと思う。

3 県立学校のICT環境の整備に今後どのように取り組んでいくのか。
     近年の著しい情報通信技術の進歩は我々の暮らしに大きな変化をもたらし、ICTは日常生活に深く浸透している。スマートフォンには、気象情報や地図、路線案内など、様々なアプリケーションが提供され、日々の生活をより便利にしている。

 教育界でも、ICT機器の活用が推進されており、西条市では小中学校の教職員を対象に、自宅での業務を可能にするテレワークシステムを運用している。また、今年度から国のスーパーサイエンスハイスクールに指定された西条高校では、生徒がタブレット等を用い、ケンブリッジ大学等の海外機関との情報交換や調べ学習を行うほか、科学実験の様子を動画で記録して結果を分析するなど、ICT機器を活用して研究に取り組んでいると聞く。

 このように、進化を続ける情報化社会を生きていくためには、未来を担う子どもへの情報教育が重要と考える。新しい学習指導要領では、小中高校でのプログラミング教育の実施や、様々な分野でのオンラインによる遠隔教育の拡大などが示され、情報活用能力は、言語活用能力と同様に、学習の基盤となる資質・能力として位置付けられている。これは、コンピュータの仕組みを理解した上で活用することの重要性や、将来どのような職業に就いても、情報技術を使いこなすことが求められることを示している。特に高等学校段階では、これらの知識や技術を十分に高め、社会に出る準備をすることが必要不可欠である。

 国では、超高速インターネット及び無線LAN100%整備、電子黒板等の大型提示装置100%整備などの目標水準を定め、学校へのICT環境整備を求めている。しかし、昨年3月現在で、本県の県立学校における普通教室の無線LAN整備率は1.3%、電子黒板整備率は31.3%と、ICT環境が整っているとは言えず、情報化社会を生きる若者を育てるためには、早急にこれらの機器や使用環境を整備する必要があると考える。
     
→ 教育長答弁
     新学習指導要領で求められているアクティブ・ラーニング型学習の導入や情報活用能力の育成には、ICT環境の整備が極めて重要であるため、県教育委員会では、これまで、タブレット端末やWi-Fiを県立高校2校にモデル的に整備するとともに、電子黒板については、全ての県立学校に1台以上、計118台を整備するほか、各職業学科では最新のICT機器の整備にも取り組んでいる。

 また、国が新たに示した「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」の目標水準を踏まえ、ICT環境整備を加速化することとし、様々な学習用途に幅広く使用できるWi-Fiについては、来年度中に、全ての県立学校の普通教室と特別教室の内、計1,507室に一斉整備することとし、これにより必要とされる教室への整備率は100%となる。さらに、電子黒板についても、Wi-Fiを整備する教室を対象に、来年度から5年間で1,400台程度を段階的に整備することとし、来年度当初予算案に必要経費を計上したところである。

 今後とも、ICT機器の整備を積極的に推進し、質の高い授業展開を目指した実践研究などを着実に積み重ねながら、生徒同士や生徒と教師が互いに高め合う学びの場を創出・確保することによって、新しい時代をたくましく生き抜く力を身に付けた生徒の育成に努めてまいりたいと考えている。

4 本県の児童虐待の現状はどうか。また、児童虐待の防止対策にどのように取り組んでいるのか。
     児童虐待により幼い子どもの尊い命が失われるという悲惨な事件が後を絶たず、学校でのアンケートでSOSを発信していた千葉県野田市の小学4年生の女子児童が、先月24日に亡くなった。

 報道によると、一昨年11月、学校から虐待通告を受けた児童相談所は、その日のうちに女子児童の一時保護を開始し、同年12月末には親族宅で暮らすことを条件に一時保護を解除した。約2か月後の3月に親族宅から自宅に戻ったが、昨年末頃から虐待がエスカレートし、今年に入ると学校を長期間欠席していたと聞く。亡くなった当日、傷害容疑で逮捕された父親は、女子児童を朝から長時間廊下に立たせ、髪を引っ張るなどの暴行を断続的に行った。その後、浴室で冷水のシャワーをかけた直後に容体が急変し、死亡したとのことであり、女子児童の恐怖や苦痛を思うと、命を守ってあげられなかった悔しさと憤りが胸に込み上げてくる。

 昨年7月、国は、転居時の児童相談所間における情報共有の徹底や、子どもの安全確保を最優先とした一時保護などの実施と解除、未就園児・不就学児等の緊急把握などを柱とする緊急総合対策を決定した。このような対策に取り組んでいる中、児童相談所や教育委員会、学校、市役所など、複数の機関が関与していたにもかかわらず事件が発生し、児童相談所や教育委員会などの不適切な対応や連携不足が指摘されている。国では、今回の事件を踏まえ、通告元は一切明かさないなどのルールを新たに設定するほか、児童福祉法の改正も視野に入れた対策を検討していると聞く。

 また、警察庁によると、昨年、児童虐待のおそれがあるとして、警察が児童相談所に通告した18歳未満の子どもは前年から22.4%増え、過去最多の8万104人となっており、児童相談所の体制強化が重要と考える。さらに、親子関係や家庭環境を要因とする心の闇の解決も必要であると感じる。

 学校など関係機関との連携状況も併せて問う。

→ 保健福祉部長答弁
 本県の児童相談所及び市町による児童虐待相談の対応件数は、昨年度1,306件と、6年連続で過去最多を記録し、本年度の児童相談所の対応件数も1月末現在、前年同月比で13.3%増加するなど、深刻な状況にある。

 このため、県では、教員や警察官、福祉職等の配置・拡充や、弁護士による法的対応機能の整備など、児童相談所の体制強化を図るとともに、警察との情報共有に関する確認書の締結、虐待防止のネットワークである市町の要保護児童対策地域協議会への児童支援コーディネーターの派遣、教職員の研修への児童福祉司の講師派遣など、警察や市町、学校等関係機関との連携強化に努めているところである。

 また、現在、千葉県野田市での虐待事件を受け、「児童相談所で在宅指導している虐待ケース」や「2月以降学校に登校していない児童生徒」等について、児童相談所や教育委員会等が連携して、3月8日までを安全確認期間とする緊急点検を実施しているところであり、県としては、こうした痛ましい事件が発生しないよう、市町や警察、学校などの関係機関と一体となって、児童虐待の防止に努めてまいりたいと考えている。

5 県廃棄物処理センターの今後の方針についてどのような検討を行っているのか。
     県廃棄物処理センター東予事業所は、平成5年9月に県と当時の県内70市町村、民間7団体が共同で設立した財団法人県廃棄物処理センターが整備主体となり、操業が開始されてから19年が経過している。同事業所は、市町村等で処理困難であった下水道汚泥や焼却灰などを受け入れて処理し、処理後の残さ物も道路整備の路盤材などとして全てを有効活用する、いわゆるゼロエミッションを実現するモデル的な施設として整備された。当時の東予地域の26市町村も、施設の建設費を一部負担するとともに、PCB関連を除いた処理廃棄物の約96%を東予地域の自治体の廃棄物が占めるなど、実質的な共同処理施設として機能してきた。また、これまで、狂牛病関連の肉骨粉や、玉川町に不法投棄された硫酸ピッチのほか、廃農薬などの処理困難な廃棄物についても受け入れ、適正処理に努めるなど、県民の生活環境の保全や安全・安心の確保にも、大きな役割を果たしてきた。 

 しかし、建設当初の借入金の影響で操業当初から苦しい経営を強いられている。22年には全国初の微量PCB廃棄物の処理を開始したことで収入が増加し、一時期は経営改善が進んだものの、その後、民間事業者の参入によって収入が大きく減少するとともに、循環型社会の進展に伴い市町からの廃棄物搬入量も減少傾向にあるなど、厳しい経営状況が続いていると聞く。

 昨年の2月議会では、県廃棄物処理センターの今後の対応に関する質問に対し、「地元協定による32年1月の供用期限も迫っていることから、現在、県、東予5市町、センターとの間で社会的役割や必要性、経営の見通し等を踏まえ、今後の事業方針について、廃止を含めた検討を進めている」旨の答弁があった。同事業所が実質的に東予地域の自治体の共同処理施設として機能し、地域に貢献してきた経緯を踏まえると、施設の廃止等に向けた取組みについては、地元5市町とも十分に協議・検討をした上で、その方向性を決定すべきであり、供用期限まで残り1年を切る中、具体的な方針を決定すべき時期が近づいていると考える。

     
  → 県民環境部長答弁
     愛媛県廃棄物処理センターでは、循環型社会の進展に伴う廃棄物搬入量の減少や、近年の施設の経年劣化による故障の頻発等により厳しい経営状況が続いている中、来年度以降、主たる搬入元である東予5市町の廃棄物が、他の施設で全て処理できる目途が立ったことから、先般、当初予定よりも約1年前倒しとなる本年度末をもって、東予事業所の稼働休止を決定したところである。

 またセンターは、現在、休止後を見据え、民間譲渡による施設活用の可能性を探っているところであるが、譲渡にあたっては、地元との環境保全協定の締結や、事業終了後の施設の解体・撤去等を義務付けていることから、譲渡不調の場合も見据え、県や東予5市町との間で廃止に伴う施設の処分や、センターの解散も含めた費用負担の在り方について、並行して協議を行っているところである。

 東予5市町とは、これまでの協議で、施設の確実な解体・撤去が不可欠との認識で一致しているところであり、県では、本年末までには、東予5市町等との間で、今後の対応について最終的な合意形成を図り、センターが具体的な作業に着手できるよう支援したいと考えている。またセンターが、譲渡や廃止に向けた取組みを担えるよう、来年度は無利子貸付等の経営支援を行う経費を当初予算案に計上しているところである。

6 瀬戸内海の干潟の保全・再生に向け、どのように取り組むのか。
     自然の恵み豊かな瀬戸内海には、かつて数多くの魚介類が生息し、漁業者はこれらを捕って生計を立てていた。西条市の沿岸域には、広大な干潟が広がり、特にアサリなどの二枚貝類は大量に捕れ、一般市民も潮干狩りなどを楽しんだ。しかし、今では状況が一変し、漁業者ですらアサリを見つけることが困難となり、それ以外の魚介類も軒並み漁獲量が減少していると聞く。

 アサリなどの二枚貝類は一生のほとんどを干潟で過ごすが、環境省によると、瀬戸内海の干潟は、本県の二枚貝類の漁獲量がピークであった昭和44年には1万5,000haであったが、現在では埋立て等によってその2割が消失している。アサリに限らず、瀬戸内海の魚介類が減少した要因として、地球温暖化等の環境変化や乱獲がよく指摘されるが、この干潟の減少も大きな要因であると考える。干潟は沖合に生息するカレイやエビ、イカなども幼い時期を過ごす場所であり、その減少は多くの漁業資源の減少に直結することが容易に想像できる。漁業資源を回復させ、恵み豊かな瀬戸内海を取り戻すためには、適切な資源管理や種苗放流を効果的に行うことはもとより、干潟を保全・再生させ、その多くの機能を回復させることが喫緊の課題である。

     
  → 農林水産部長答弁
 干潟は、窒素等の吸収などによる水質の浄化、多様な生物種の保全や幼稚魚の保育場、更には潮干狩りに代表される保養の場など、多面的な機能を有することが知られているが、埋立てなどによる干潟の消失や機能低下が、近年の漁業資源減少の要因の一つではないかと懸念されていることから、県では、魚礁の設置などによる漁場造成や、市町・漁協等と連携した魚介類の種苗放流に加え、一般市民も参加した藻場づくりや干潟の清掃など、浅い海域の保全活動に対して支援を行ってきた。

 中でも、県内最大となる西条地区の干潟再生については、平成25年に行政、研究機関、漁業者等で構成する研究会を立ち上げ、主要な産物であったアサリを指標に干潟の保全・再生方策の検討を行っており、29年度からはこれらの成果を生かし、地元の青年漁業者グループ等と連携して、アサリ増殖の実用化に取り組んでいるところである。

 県としては今後とも、干潟生物の実態把握に努めるとともに、地元漁業者や地域住民が中心となった干潟の資源回復に向けた取組みを支援し、普及させることで、干潟の保全、再生に努めてまいりたいと考えている。

7 加茂川における黒瀬ダムの洪水調節機能の確保や、住民避難に必要な河川情報の提供にどう取り組むのか。
 気象状況の変化により、全国的に豪雨が局地化、激甚化する中、毎年のように各地で浸水被害が発生している。本県でも昨年の豪雨により、南予を中心に河川が氾濫し、尊い人命が失われるとともに、多くの家屋や事業所が浸水するなど甚大な被害が発生した。また、西条市の加茂川でも、台風24号により、黒瀬ダム下流の長瀬観測所での水位が避難判断水位を大きく超え、大災害が発生した平成16年の過去最高水位に匹敵するまで上昇した。

 加茂川では、昭和20年の大出水を契機として堤防整備が進められたことに加え、48年に完成した黒瀬ダムの洪水調節機能により、近年、大規模な浸水被害は発生していない。しかし、同ダムは建設後46年が経過し、社会インフラ老朽化の目安となる50年が間近であるため、機能低下が懸念されることに加え、計画の4倍のスピードで堆砂が進み、計画堆砂量の200%を超えている状況であると聞く。今後、大規模な洪水が発生した際に、当初の計画どおり洪水調節効果を発揮できるか不安である。

 加茂川流域の下流は、多くの住民が生活しているだけでなく、商業や工業などの経済活動が集中している地域でもある。堤防の越水や決壊により大規模な氾濫が発生すると、甚大な被害の発生が想定され、住民が安心して暮らしていくためには、黒瀬ダムの洪水調節効果が今後も継続して発揮されることが重要である。さらに、支流からの流入もあり、ダムによる洪水調節でも防ぐことのできない計画規模以上の洪水が発生した場合には、住民が速やかに避難できるよう、河川情報の提供を充実させる必要があると思う。
  → 土木部長答弁
     県では、黒瀬ダムを適切に維持管理するため、日々の巡視・点検の結果や、昨年度策定した長寿命化計画に基づき、必要な修繕・補修を実施するとともに、堆砂については、定期的な土砂撤去に加え、昨年の台風24号など、異常堆砂した場合も災害復旧事業等により撤去しており、洪水調節機能の確保に取り組んでいるところである。

 また、住民避難を支援するため、これまでもえひめ河川メールなどによるダム放流や水位、雨量情報の提供、西条市とのホットラインの構築、ダム操作や警報についてダム水防連絡協議会等での住民への周知などに取り組んでおり、新たに加茂川本川や支川に水位計を追加設置することとしており、情報提供の拡充を図ることとしている。

 今後とも、黒瀬ダムの適切な施設管理や堆砂対策に取り組むとともに、きめ細かに河川情報を提供し、加茂川流域住民の安全・安心を確保してまいりたいと考えている。


【付言事項】
  最後に分水について一言申し添えます。
 知事は「西条と松山の水問題に対する6つの提案」を示され、松山市、西条市
 に呼びかけ、今年度末には一定のめどをつけたいと発言されています。

  これを受け西条市は、市内全域で水事情の説明会を開催、地下水保全協議会
 でも検討を重ね、3月末までに市議会の意見も踏まえて回答する方針と聞く。

  私自身、これまでも機会ある時々に意見を申し上げてきた。(分水反対)
 引き続き地元議員として努力を惜しまない。関係者の建設的かつ冷静で賢明
 な議論を通し、それぞれの地域の「生活基盤の安定化」が図られることを期
 待します。

 
     

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